Ferrari F355 GTS 法定12ヶ月点検
フェラーリ F355 GTS
法定12ヶ月点検にてご入庫いただきました。
当店へお問い合わせいただき、お車の整備の方向性等をヒアリング。
当店の整備実績にご納得いただき、ご入庫くださいました。
F355は当店にご入庫いただくフェラーリで最も割合の高い車種となり、エンジン脱着を伴うタイミングベルト交換作業や、各種不具合修理も承っております。
もちろん、F355以外の車種の整備も承っております。法定点検、車検、各種不具合修理をご検討されているフェラーリにお乗りのオーナー様はお気軽に当店へお問い合わせくださいませ。
車両をリフトアップし、受入れ点検を実施いたします。
フロア全体をアンダーカバーで覆う「フルボディ・アンダートレイ」をフェラーリではじめて採用した車両がF355になります。
これにより高速走行時の安定性向上を図っています。
点検を進めるにあたり、まずはこのフルボディ・アンダートレイを取り外していきます。
アンダートレイ、フェンダーライナー等を取り外しエンジンと対面します。
エンジン自体からの気になる油脂類の漏れ、滲み、異音もなく良好な状態です。
ドライブシャフトブーツ点検。
F355はドライブシャフト直上に高熱となるエキゾーストマニホールドが配置されているため、ドライブシャフトブーツが早期に劣化する傾向にあります。
こちらの車両もブーツが熱害により損傷しておりました。
バッテリー点検。
F355のバッテリーは右フロントタイヤ、及びフェンダーライナーを取り外さなければアクセスできません。
バッテリー上がりを未然に防ぎ、快適にお乗りいただくためにも、定期的な点検・交換をおすすめさせていただきます。
ブレーキパッド残量点検。
残量は十分です。
ブレーキフルードに変色が見受けられました。
テスターを使用し状態を点検、劣化が進行しておりました。
通常、ブレーキフルードは2年に1度、車検毎の交換をおすすめさせていただきますが、劣化が見受けられた際は法定12か月点検の際も交換をおすすめさせていただきます。
灯火類点検。
右ヘッドライトLoビームがたまに点灯しないときが見受けられました。
こちらの車両はヘッドライトLoビームがハロゲンからHIDにコンバージョンされております。
点検し原因を調べた結果、バラストの故障により点灯不良となっておりました。
お客様へ点検の結果をご案内、整備内容をご指示いただきました後に整備作業着手とさせていただきました。
今回は法定12ヶ月点検及び必要な消耗品交換と併せて、カスタムも実施していきます。
まずはホイール塗装から実施していきます。
お客様のご希望によりゴールドからグロスブラックへカラーリングを変更いたします。
塗装作業を実施するために、まずはタイヤを取り外しホイール単体にいたします。
タイヤチェンジャーへセットし、タイヤを取り外していきます。
4本全てホイール単体にした後、塗装作業を実施いたします。
ホイール塗装が仕上がるまでに時間がかかりますので、他の整備作業を進めます。
損傷の見受けられたドライブシャフトブーツ交換作業を進めます。
右リアの足まわりを脱着、ドライブシャフトを取り外します。
取り外したドライブシャフト。
損傷しているインナー側のブーツは熱害のせいかアウター側と比較してみますと変形が見受けられます。
ドライブシャフトを分解し、ブーツを交換していきます。
損傷しているブーツはインナー側のみでしたが、アウター側も予防整備として新品に交換させていただきました。
ドライブシャフト交換後は劣化の見受けられたブレーキフルードを交換していきます。
今回はWAKO’Sの「SP-4(SUPER PRO-4)」をチョイス。
DOT5.1規格のドライ/ウエット沸点をクリアする性能を持ちながら、通常のブレーキフルードと同等のメンテナンスサイクルを実現した高性能フルードになります。
DOT5.1規格のブレーキフルードはDOT3/DOT4規格のフルードと同様グリコール系ですので、国産車から輸入車まで幅広い車両に適合しております。
なお、名称は似ていますがDOT5.1規格とDOT5規格のブレーキフルードは互換性が全くございませんのでご注意ください。
ブレーキフルードの新旧比較です。
ブレーキフルードはブレーキペダルの踏力を各ブレーキキャリパーへ伝達する重要な役割を担う部品です。
劣化が進行するとブレーキペダルタッチや、制動能力の悪化に繋がりますので、定期的な交換をおすすめさせていただきます。
マフラーをノーマルから社外品に交換していきます。
比較的大型なサイレンサー形状のノーマルマフラーを取り外します。
お客様のご希望により、キダスペシャルのマフラーをインストール。
各部を調整しつつ、取り付け完了です。
点灯不良のHIDヘッドライトユニットを交換していきます。
作業スペース確保のためにヘッドライト本体を取り外します。
今回はHID屋の製品をチョイス、ヘッドライトバルブサイズはH1規格、色温度は6,000ケルビン。
評判も良く、信頼性の高い製品です。
ヘッドライトバーナー、及びバラストを交換していきます。
ヘッドライトユニット交換後。
点灯不良の症状も完全し、交換前と比較してより白色に、より明るくなりました。
Hiビーム/パッシングランプバルブはLEDに交換。
もともとハロゲンバルブが取り付けられておりましたので、白色のLEDバルブにすることにより、フロント側の灯火類色に統一感が出ました。
ホイールの塗装が完了いたしましたので、タイヤを組み付けていきます。
昨今の輸入車はTPMS(Tire Pressure Monitoring System)が取り付けられている車両が多くいことに加え、ホイールが大径、塗装がデリケートといったようにタイヤ交換の際はホイールを傷つけてしまうリスクもございます。
当店ではタイヤ交換時のリスクをできる限り低減するべく、高性能タイヤチェンジャーを導入しております。
タイヤ交換をご検討されているお客様は、お気軽に当店へお問い合わせくださいませ。
タイヤを組み付けた後に、ホイールバランスを調整いたします。
ホイールバランスを調整するためのウエイト。
ホイールの外観をできる限り損なわないよう、当店ではウエイトの色にもこだわります。
ウエイトが目立たぬよう、ブラックを基調としたホイールにはブラックのウエイトを貼り付けます。
ホイールバランスを調整しても、ウエイトが悪目立ちしてしまってはスーパーカーとしての見た目が台無しになってしまいかねません。
「お洒落は足元から」
これは自動車にも言えることではないでしょうか。
4本全てのホイールにタイヤを組付け、ホイールバランス調整を実施。
ホイールがグロスブラックになりましたので、センターキャップもブラックに変更。
ホイールボルトもブラックに変更いたします。
ホイール/エアバルブ/センターキャップ/ホイールボルト 全てブラック、全てBBSで統一。
お客様の拘りを感じられるチョイスです。
タイヤホイールを車両に取り付けた後は、ドライブレコーダー取り付け作業に着手します。
この車両は着脱式ルーフの為、リアカメラ配線をルーフに通すことができません。
助手席シートを取り外し、フロアにカメラ配線を通します。
今回はお客様のご希望により、インナーミラー一体型のドライブレコーダーをチョイス。
当店はユピテル指定店となっております。ドライブレコーダーの取り付けをご検討されているお客様は、お気軽に当店へお問い合わせくださいませ。
全ての作業完了後、各部に問題がないか最終チェックを実施。お客様へご納車となりました。
この度は当店をご利用いただきまして、誠にありがとうございました。