ASTON MARTIN DBS クラッチ交換(ツインプレート)・12ヵ月点検一式
ASTON MARTIN DBS クラッチ交換(ツインプレート)・12ヵ月点検一式になります。
お客様よりクラッチ交換のご依頼をいただきましたので交換作業をご紹介いたします。
お客様からは、クラッチのミートポイントに違和感があるとのことでしたので、入庫した際に実際に確認させていただきました。
ミートポイントが通常よりもだいぶ手前となっており、つながりも曖昧な状態であることを確認。
ミートポイントのズレはクラッチの摩耗過大の症状の1つでもある為、クラッチ交換で改善されると判断し、
お車をリフトアップしクラッチ交換作業に入らせていただきました。
アンダーカバー類を取り外した後、マフラーのセンターパイプを取り外していきます。
マフラー関連のボルトやナットは熱や水分の影響で腐食しやすいのですが、
今回は腐食もなく綺麗な状態だった為、すんなりと取り外すことができました。
マフラー取り外し後はトランスアクスルを降ろします。
その後は遮熱板やカーボンプロペラシャフト等順番に取り外し、
トルクチューブを降ろすことでクラッチ関連の部品が見えるようになります。
降ろしたトルクチューブからスレーブシリンダーを取り外し、
トルクチューブ内のクラッチダストを清掃します。
こういった部分の清掃は分解時にしかできない為、
時間はかかりますが、必ずきれいに清掃いたします。
スレーブシリンダーはレリーズベアリングと一体となっているのですが、
クラッチ交換時期となると、大抵動きが悪くなっておりますので、
クラッチディスク交換時には必ず同時交換をおすすめさせていただいております。
クラッチカバーAssy、フライホイールを取り外します。
取り外し後はエンジンブロックのリア側が見えるようになる為、
こちらも清掃しておきます。
今回のメインであるクラッチ関連部品を交換します。
弊社では高品質なアストンマーティン純正品にて交換をさせていただいております。
今回取り付ける新しいクラッチキットは大きさや形状が変わっており改良されたキットとなっております。
その為、クラッチカバーとフライホイールセットでの交換となります。
取り外したクラッチディスクは溝が浅くなっており、摩耗限度まで使い切った状態でした。
パイロットベアリングも忘れずに交換します。
細かい部品ですが、こういったタイミング以外に交換することができない為、
同時交換をおすすめさせていただいております。
トルクチューブ取り外し時にはエキゾーストマニホールドも取り外す必要がある為、
エキゾーストマニホールドガスケットも新品へ交換します。
ガスケット類は基本的に再使用不可となりますので、その他のマフラーガスケット類も含め、
新品に交換し組み付けをさせていただいております。
組み付け完了後はエンジンの純正診断機(AMDS)を使用し、
一度学習値をリセットした後再学習を実施し、
クラッチ交換作業は完了となります。
交換後はクラッチフィールも改善し、大変乗りやすいお車となりました。
併せて12ヵ月点検もご用命いただきましたので、
各部点検を実施します。
エンジンルーム内では各油脂類の状態を測定器等使用し確認。
前回車検も弊社にて実施させていただいている為、
特に不具合等なく、今回消耗品はエンジンオイルの交換をさせていただきました。
また、納車前まではコンディションを整える為、
バッテリーの充電をしながら保管いたします。
最後に各整備箇所の確認を実施。
ロードテスト後に各部緩み等ないことなどを確認し作業完了となります。
この度は整備のご依頼誠にありがとうございました。