2025.11.18 | アストンマーティン・ポルシェ・外車・輸入車販売・車検・整備・点 検・修理・ASTONMARTIN・PORSCHE

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AstonMartin V8vantage エンジン不調修理

アストンマーティンV8ヴァンテージのエンジン不調の診断・修理となります。

エンジンが振動する時があったとのことでエンジン不調(チェックランプ点灯は無し)診断
のご依頼いただきました。

まずは車両の状態を確認します。
エンジンをかけてみると常時ではなく時々振動がします。
AMDS(アストンマーティン純正診断機)をあて、故障コードの過去歴を確認してみます。

エンジン関係に振動に繋がるような故障コードの入力はありませんでした。
振動が失火のようでしたので、失火カウンターも念のためチェックします。

失火の検出がある場合は該当シリンダーの番号の部分がカウントされるのですが、今回検出はありませんでした。
実際にスパークプラグの状態を目視確認します。
全数(8本分)確認をします。

焼け具合に目視で分かるような異常は見受けられませんでしたので復元します。

KOERテスト(キーON・エンジンRUN)テストにてエンジンをかけた状態でどこに不具合があるかを検知してくれるテストを実施しました。

テストが途中で中断されてしまいました。
点火タイミングの保存値を確認するとそもそものデータが飛んでしまっていました。

この影響で車両側が故障コードを拾えていなかったと推測し、
エンジン不調が常時ではなく、たまにということもあり、エンジン学習を行いました。

再度ロードテスト等実施し、車両の状態を改めて確認していきます。
この頃には症状が入庫時より顕著に出るようになっていましたので、
再度、AMDSにて故障コードを確認していきます。

P0305 5番シリンダーにミスファイア(失火)
P2197 バンク2センサー1のO2センサー故障コード
の入力がありましたのでそれぞれについて診断を進めていきます。

まずは、失火カウンターの確認です。

5番にかなり失火検出があります。
次に5番のスパークプラグのみを隣の6番と入れ替えて失火が移るか確認します。

スパークプラグのみを入れ替え、カウンターも6番に入りましたので
イグニッションコイルの故障ではなくスパークプラグの故障と診断をいたします。

現状、実際に故障しているのは1本のみですが、
同じ環境で同じ期間使用されている他のスパークプラグも徐々に故障する可能性が高いです。

該当箇所のみ交換をするか、念のため全数交換をするかをお客様にご判断いただき、
全数交換をご希望されましたので今回は、全数交換にて作業を進めさせていただきます。

この段階でかなり振動がありましたので、失火がO2センサー故障コードに影響を与えている
可能性や車両への悪影響を考慮し、ひとまず交換作業をさせていただきます。

交換作業が完了しエンジン振動が無事に無くなりましたので、
診断機接続し、コードリセットとエンジン学習値の再学習を実施しました。

その上でO2センサーの波形も念のため確認します。
波形確認時はしっかり暖気してから行います。

若干波形乱れはありましたが、今すぐ交換の必要は無い程度でした。
ロードテスト後も故障コードの再入力はありませんでしたのでO2センサーに関しては
様子見にてご案内させていただきました。

最後に各部機能チェックし、ご納車させていただきました。

今回は、症状が出ていてもチェックランプ点灯がしていなかったです。
症状も常にではなくたまに出る程度でしたが、お早めにご連絡いただいたことで
O2センサーの交換の必要がなかったので修理金額を抑えることにも繋がりました。
何かいつもと違うなと感じましたり、ご不安なことがございましたらお気軽にご相談くださいませ。

この度は、修理ご依頼誠にありがとうございました。